【2025.1 シアタークリエ】音楽朗読劇VOICARION 「スプーンの盾」何度観てもまた観たくなる理由とは?

2025年1月。わたしの新年最初の贅沢は、東京・日比谷にあるシアタークリエでの舞台鑑賞!
大好きな藤沢文翁さん原作・演出のプレミア音楽朗読劇 VOICARION XIX「スプーンの盾」を観に行ってきました。
この演目を現地で鑑賞するのはこれが4回目。
初演から再演のたびに劇場に足を運んできました。
これまでの感想記事はこちら
【再演】プレミア音楽朗読劇VOICARION「スプーンの盾」感想
【2024.1 大阪公演 感想】音楽朗読劇VOICARION 「スプーンの盾」に行ってきました!
今回の公演は先月(2024年12月)の大阪公演から始まって1月末の東京公演まで、およそ1か月におよびます。
なんと出演者は総勢51名(65役)
名だたる俳優や声優が並び立つ大舞台なのです。
こんなにも大勢の出演者が日替わりで登場するので、どの公演を見ようか悩みましたが、
今回は1月11日の昼公演のチケットをゲット!
どんな感動が待っているのか、ワクワクしながら開演を待ちました。
以下からはストーリーのネタバレがないように書いていますが、キャラクター紹介などで関係性に触れている部分もあります。
心配な方はご注意ください。
では、どうして何度も観たくなるのか?
公演グッズの台本(外箱)とエムカード(くわしくはこちら)
何度も観る理由はもちろん、ストーリーが「面白いから!」なのですが、
一番の理由は、キャストの組み合わせが毎回のように違うこと。
キャストがひとり入れ替わるだけで、舞台の「色」や「空気」がガラリと変わってしまうのです。
一度見た演目でも「初めて」のような感動が待っているので、つい何度でも観たくなってしまいます。
もう1つの理由はキャストごとにキャラクターへのアプローチが違うこと。
同じキャラクターでも演じる人によってまったく違うものに見えてくるのがとても面白いのです。
では、それはいったいどういうことなのか?これから具体的に見ていきましょう。
記事の後半では、わたしが観た公演の感想もお伝えします。
理由その1 キャストの組み合わせが毎回のように違うこと
この物語の出演キャラクターは4人
カレーム、マリー、ナポレオン、タレーランです。
シアタークリエでの上演は約1ヶ月間。その期間中、総勢51名のキャストが出演します。
同じキャストが毎回同じ役で出演するパターンはもちろん、出演する回ごとに別の役を演じる方もいます。
キャストによっては2役から3役、多い方は4役すべてを演じているのです。
わたしが観た1月11日の昼公演のキャストのは以下の通りです。
カレーム: 緒方恵美さん
ナポレオン: 諏訪部順一さん
マリー: 高垣彩陽さん
タレーラン: 関俊彦さん
まず、わたしが行ったこの回から探してみることにします。
この日ナポレオンを演じた諏訪部順一さんは、別の日にはタレーランを演じます。
過去の公演ではカレームを演じたこともありました。
また、この日カレームを演じた緒方恵美さんは、別の日にはナポレオンを演じます。
緒方恵美さんがナポレオンを演じる日に、なんと!4役すべてを演じる朴璐美さんがタレーランを演じるかと思えば、
朴さんがナポレオンを演じる日に、緒方さんがタレーランを演じるのです。
(公式サイトを見ていると、この他にもありそうです)
演じる役が替われば、互いの立場も変わる。
「ボケ」と「ツッコミ」がまるっと入れ替わるなんて聞いたら、どっちも観たくなっちゃうじゃないですか!
理由その2 キャストごとにキャラクターへのアプローチが違うこと
しかし、「スプーンの盾」の面白さは、キャストの多彩な組み合わせだけではありません。
キャストによってキャラクターへのアプローチが違うこと。
それを目撃することもまた、楽しみなのです。
同じキャラクターでも演じる人によって違うし、同じ役を演じる方でも、一緒に舞台に立つ相手が変わると演じ方が変わってきます。
さらに、同じ役でも公演回によって演じ分ける方もいるようで。
本当に奥が深いなあと思います。
なお、キャストの組み合わせに興味がある方は、こちらからご確認ください。
「スプーンの盾」の感想
公演グッズの台本(くわしくはこちら)
それではここからは、わたしがシアタークリエで鑑賞した1月11日昼公演の感想を簡単にお伝えします。
ストーリーについてはこちらをご覧ください。
なお、見出しにある出演者のお名前の敬称は、省略させていただきます。ご了承ください。
アントナン・カレーム/緒方 恵美
ひたすら明るいカレーム。料理に一生懸命で、料理のことで頭がいっぱいな姿が脳裏に浮かびます。純朴な笑顔に惹かれます。
ナポレオン・ボナパルト/諏訪部 順一
一見冴えない印象のナポレオン。おどけた様子を見せながらも、瞳の奥に強い意志と野心を隠しているように感じました。
マリー・グージュ/高垣 彩陽
心優しいマリー。なにより賢明でひたむきなところがステキ。すこし控えめな部分に芯の強さを感じました。
モーリス・ド・タレーラン/関 俊彦
何事にも動じないタレーラン。的確な判断を下す姿がたくましい。誰よりもフランスとナポレオンを愛する姿に心惹かれました。
はつらつと演じる緒方さんの第一声を聞いて「今回の公演、テンポが良い!」と驚き、
ふんわりと優しい高垣さんの声に思わず「かわいい!」とつぶやいてしまいました。
少し面倒くさそうに切り出す諏訪部さんの様子に「どんなナポレオンだろう?」と期待が高まり、
きりりとした関さんの姿から「私、失敗しないんで!」と言わんばかりの頼もしさを感じました。
絶妙なセリフのやり取りが繰り広げられ、ときどきアドリブかも?と思われる場面では、客席から笑いも起こりました。
台本を持っているのを忘れてしまうような身振り手振りの演技もあって、ズブズブと物語の中に引き込まれていきます。
まさに生の舞台ならではの一期一会の物語!
とてもリッチな気分になりました。
また、今回のわたしの座席は、舞台中央の後方で舞台全体がよく見える位置でした。
舞台セットや光の演出もきれいに見え、調理場のようなセットのすぐ前で演奏するバンドの皆さんの動きも見渡すことができました。
キャストの朗読を聞きながら、さまざまな合図を送っているバンドマスターの動きに注目したのは、初めてだったかもしれません。
ミュージシャンの紹介はこちらからどうぞ
スタッフの紹介はこちらからどうぞ
まとめ
公演グッズの台本とエムカードの入った封筒(裏面)(くわしくはこちら)
ここまで2025年1月、東京・シアタークリエで公演中の
音楽朗読劇 VOICARION XIX「スプーンの盾」の魅力や感想をお伝えしました。
公演は2025年1月30日まで。詳しくはこちらをご覧ください。