【2024年再々演】音楽朗読劇VOICARION『Mr.Prisoner』を見に行きました!
2024年8月、プレミア音楽朗読劇VOICARION『Mr.Prisoner』を見に行きました。この作品は2016年および2019年に続いて3回目の上演です。
わたしは、今回初めて鑑賞しました。
このお話は19世紀のロンドンが舞台。ロンドン塔の地下にある牢獄に収監されている囚人と、牢屋番の孫に当たる少女・レスとの交流が描かれています。
物語は作家であるチャールズ・ディケンズが、大人になったレスから当時のことを聞き取る場面から始まります。
出演者は
上川隆也さん(チャールズ・ディケンズ ほか 全2役)
林原めぐみさん(レス)
山寺宏一さん(囚人 ほか 全9役)
の3名です。
わたしがこの物語を見て感じたキーワードは「監獄」と「鍵」。思い込みや決めつけで自分を縛ってはいけないことに改めて気がつきました。
これから本公演の感想をストーリーのネタバレなしでお話します。できるだけ簡潔にお伝えしようと思いますので、どうぞおつきあいください。
『Mr.Prisoner』の感想
まず、山寺さんが9役を演じ分ける姿は圧巻!これまでも山寺さんの生の演技は何回か見てきましたが、この日はまさに主役!その素晴らしさに引き込まれました。
さまざまな人物を声色だけで演じわけるのは、やっぱりこの方しかいないのではないのでしょうか?
つぎに、林原さんの可愛らしい少女の声と大人になった落ち着いた声を代わる代わる演じていた姿に圧倒され、目が離せなくなりました。
林原さんのブログによると、この公演を前にロンドン塔を訪れたのだとか。この舞台にかける思いがこの力強い演技にあらわれていたのかもしれません。
そして、上川さんの演じたふたりのキャラクターはどちらかというと真逆な印象。わたしはその対比を楽しみながら鑑賞しました。どちらも自然な佇まいで演じていて「スゴい!」と思いました。
テレビドラマとは何かが違う演技で不思議だなあと思いながらも、どんどん引き込まれていきました。
舞台上には牢獄を思わせる本格的なセット。天井からは糸のようなものがたくさんぶら下がっていて、照明が当たると雨が降っているように見えます。
後方にはピアノやヴァイオリンなどの演奏者がいて、生の音楽で物語を導きます。メロディーが3人の演技とシンクロしていて、とても心地よかったです。
また、最後の場面では会場で繰り広げられる演出にとても驚きました。その幻想的な景色をきっかけに、脳内のスクリーンにとても美しい光景が広がりました!
心の霧が晴れていくような清々しいラストシーンが、いまでも強く心に残っています。
さいごに
本公演は2024年9月1日まで。公演の詳細は公式サイトをご確認ください。
https://www.tohostage.com/voicarion/2024prisoner/
また、公演を紹介した動画もあります。こちらも合わせてご覧ください。
https://youtu.be/cMGFgBFg5lA?si=Wxj7Q_ILlWMaBss6