【再演の感想】音楽朗読劇Reading High『シェーヴルノート』現地観劇レポート 2021/12/26

 

※以下、この公演の内容をお話している箇所があります。ネタバレにご注意ください。

 

2021年12月26日。舞浜アンフィシアターで上演された音楽朗読劇Reading High『シェーヴルノート』夜の部(千穐楽)にいってきました。これから当日のようすを感想も含めてお話していきます。

 

開演時間まで

わたしは2019年に上演された『シェーヴルノート』をみに行ったことががきっかけで諏訪部順一さんのファンになりました。

 

その後、諏訪部さんが出演している朗読劇を次々とみるようになり、次第に藤沢朗読劇にもハマっていきました。

 

そんな思い出の作品の再演が決定。ぜひもう一度みたい!とこの日を楽しみにしていました。

 

千穐楽の開場は16時半。しかし公演グッズの「台本」と「涙拭きタオル」がほしくて11時台には現地入り。お目当ての物を手に入れたあとは、お隣のイクスピアリでお食事やショッピング。

 

16時ごろ、劇場の入り口付近で待機。吹き付ける風が冷たく寒い。

 

開場を待つ人の列をみるといつもながら圧倒的に女性が多い!!男性もいるのだけど、ぽつり、ぽつりといったところ。やはり出演者のほとんどが男性だからでしょうか?

 

16時半ごろ開場。今回の座席はステージ中央が正面に見える位置。ステージからそう遠くない場所で大満足!

 

舞台の方をみると、半円形にせりだした舞台を取り囲むように、白い幕が張られています。開演を待つ間は、白い幕に影絵が投影されていました。

 

わたしの座っている位置からは”悪魔の絵”がよくみえました。他の座席からは他の絵がみえるのかもしれません。

 

17時半。開演の時間です!さあ、いよいよ始まります。

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『シェーヴルノート』あらすじ

時は15世紀。イングランドとフランスが相争った百年戦争末期、フランス軍のジャンヌ・ダルクはイングランド軍の捕虜になり、処刑されてしまいます。

 

ジャンヌ・ダルク軍の副官ジル・ド・レは愛するジャンヌを蘇らせたいと願います。そして黒魔術に手を染めてしまいます。

 

悪魔はジル・ド・レに魔法を貸し与えます。「忘れがたき記憶」と引き換えに……。

 

しかし黒魔術を使ったことが知られたジル・ド・レは、宗教裁判にかけられます。

 

ジャンヌ・ダルクを蘇らせるためには処刑されたルーアンまで行かなくてはならないのに……。

 

ジル・ド・レは裁判中に魔法を使って城から逃亡。リッシュモン大元帥はすぐさま追っ手を差し向けます。

 

ジル・ド・レは数々のピンチを魔法で切り抜けルーアンを目指します。しかしそのたびに大切な思い出を失ってゆくのです。

 

大切な記憶をすべて失うのが先か?ジャンヌ・ダルクを救うのが先か?

 

愛のために自分自身を捨てる覚悟を決めたジル・ド・レ。彼の行く先に光はあるのでしょうか?

 

キャスト紹介

登場人物については、この物語での設定を記載しています。(敬称略)

 

ジル・ド・レ……小野大輔 

元ジャンヌ・ダルク軍副官。愛するジャンヌ・ダルクを蘇らせるため、黒魔術に手を染めます。

 

アランソン公…… 梶裕貴        

ジャンヌ・ダルク軍副官で、ジャンヌ・ダルクの教育係。そしてジル・ド・レの無二の親友。叔父のリッシュモン大元帥に逃亡したジル・ド・レを追うよう命じられます。    

 

ジャンヌ・ダルク……沢城みゆき   

貧民街で育った少女。詐欺の罪で捕まっていましたが、 巧みな話術をリッシュモン大元帥に見初められます。そして神託を受けた「奇跡の乙女」と偽って戦場の最前線に立つのです。                                                       

ラ・イル……梅原裕一郎 

ジル・ド・レの部下。戦争で両親を失った戦争孤児でしたが、リッシュモン大元帥に拾われ育てられました。ジル・ド・レを「我が君」と呼んで慕っています。戦闘力はジャンヌ・ダルク軍最強です。

 

シャルル7世……津田健次郎 

のちに善政をおこなったことで有名な王。しかしジャンヌ・ダルクを見捨てた王としても名を残しています。このころは戴冠式をおこなうランスがいまだイングランドの手の中に。いつになったら正式に国王になれるのか?苛立ちを隠せません。

 

リッシュモン大元帥…諏訪部順一

シャルル7世の参謀で天才軍師。兵士を鼓舞し、フランス軍を最強の軍隊へと作り替えるため、ジャンヌ・ダルクを「聖なる乙女」に仕立て上げた張本人。かつてイングランド軍の捕虜となり、5年間幽閉されていた経験を持っています。

 

グラシャ=ラボラス……大塚明夫

ジル・ド・レの黒魔術によって召喚された悪魔。「忘れがたき記憶」と引き換えに、魔法を貸し与える契約をジル・ド・レと交わします。

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いよいよ開演!公演のみどころ3選!!

 

これから、わたしが選んだこの公演のみどころを3つご紹介します。

 

1.影の演出にびっくり!

藤沢朗読劇で生バンドのチューニングの音が聞こえてくると、いよいよ始まる!という合図。しかしきょうは幕は上がりません。ほどなく幕の内側から光が差し、ふたりのキャストを照らします。

 

物語はこのふたり、リッシュモン大元帥とシャルル7世の会話から始まります。幕の表面にはふたりの影が映し出されています。

 

姿がハッキリ見えないので、見てはならないものをのぞき見している気分。ちょっぴりドキドキしてしまいます。

 

ふたりの会話が終わるとテーマ曲の生演奏が始まります。それに合わせて、その他のキャストの影も幕に映って揺れはじめます。

 

藤沢朗読劇を数多くみていますが、このような演出は『シェーヴルノート』でしか見たことがありません。

なんとも神秘的!すてきな演出です。わたしはこのシーンが大好きです。

 


~衣装がすてき!!~

 

テーマ曲が終了するころ、ようやく幕が上がり、全キャストが姿をあらわします。

 

皆、役柄に合わせた衣装をまとっています。いつもながらカッコいい!

 

そのまま動いて演技してほしいくらい。朗読劇だけじゃもったいない!

 

皆さん初演のときとは衣装のデザインが変わっているようなので、あとでチェックしなくては!

 


 

2.魔法バトルにワクワク!

この物語の魅力のひとつにバトルシーンがあります。もちろん朗読劇なので、キャストはマイクの前から動きません。

 

しかし一流のキャストの声の演技と光や炎の演出。さらにすてきな音楽がわたしたちの想像力をかき立てます。

 

それらの効果によって、わたしたち観客はそれぞれの頭のなかにリアルな戦場の様子を思い浮かべることができます。

 

キャラクターが懸命に戦っている姿や、その表情までも脳内に生き生きと映し出すことができるのです。

 

『シェーヴルノート』では激しい魔法バトルが繰り広げられます。ここでは1幕目最後のバトルシーンをご紹介します。

 

ジル・ド・レはグラシャ=ラボラスと契約をして魔力を手にします。そしてつながれた鎖を引きちぎり、炎の魔法をつかって逃れようとします。

 

ジル・ド・レ役の小野さんが呪文を唱えると、舞台中央にレーザー光線で大きな魔法陣が描かれます。……かっこいい!!

 

魔法が繰り出されると舞台上には炎が上がり、天井からは煙が降りてきます。さらに、爆音も鳴り響く!

 

戦いのシーンを盛り上げる音楽が演奏されるなか、それに負けないくらいの激しいセリフが劇場中を飛び交います!

 

これらの相乗効果でわたしの脳内では、城内でのバトルシーンが鮮やかに写し出されています。もう、大興奮です!

 

ジル・ド・レが近衛兵を退けたところで、舞台の下からは大きな十字架がせり上がってきます。その十字架は炎で覆われています。

 

回る十字架を背に男性キャスト6人が奈落へと消えていき、1幕目が終了します。なんて派手な演出!!このシーンは何度見ても興奮してしまいます。

 

2幕目は奈落から男性キャストたちが再び現れてはじまります。

 

その時彼らの後方から 客席へ放射されるレーザー光線が鮮やかでとてもきれい!これもお気に入りの演出です。

 

2幕目のバトルシーンも圧巻ですが、ネタバレになってしまうのでここではナイショと言うことで……。

 

 


~キャストの位置替えがうれしい!~

 

朗読劇ではキャストは定位置でマイクを前に演じます。キャストはその場で動きをつけることはありますが、移動しながら演じることはありません。だから座席によっては一部のキャストが見えにくいことも。

 

セリフだけでストーリーはわかるのですが、やはりキャストの姿をよく見たい! そんな欲求を満たしてくれるのがキャストの位置替えです。

 

藤沢朗読劇ではよく見る演出でしたが、 最近は少しお休みしていたようです。今回の公演では1幕目と2幕目で左右のキャストの入れ替えが行われました。

 

キャストの位置替えによって、1幕目では遠くにいたキャストが2幕目で近くにやってきて見やすくなります。

 

半円形のステージの舞浜アンフィシアターでは 、とくに両サイドの座席の方にとって、うれしい演出となっているのです。

 

参考までに、キャストの舞台上の立ち位置を示した図を添付します。

↓↓こちらが舞台正面↓↓

↓↓こちらが舞台正面↓↓


 

 

3.星空にうっとり!

最後にご紹介するのは、この舞台最後のシーン。

 

ジャンヌ・ダルクのセリフの後、会場を覆い尽くす無数の星々!!

 

会場全体につるされた小さな光が、本当の星たちのように瞬(またた)いています。ほんとうにきれい!!

 

最後のシーンの切なさと、それを助長する悲しげなメロディー。そして美しい星空。それらがひとつの塊になってわたしの心に迫ってきます。涙がにじんできました!もう我慢できません!!

 

物語をすべて見終ったあとにみることで、この星空は一層、輝いてみえるのだと思います。皆さんにもぜひ、みていただきたいです。

 

感想・まとめ

わたしにとって2019年1月の『シェーヴルノート』初演は初めて生でみた藤沢朗読劇。そして諏訪部順一さんのファンになるきっかけをくれた思い出の作品です。

 

1幕目から購入したばかりの「涙拭きタオル」は大活躍。終始手に汗を握り、瞳を潤ませながら観賞しました。

 

小野さんのジル・ド・レはとても情熱的で、かっこいい!うっかり惚(ほ)れてしまいました。ジャンヌ・ダルクへの思いがストレートに伝わってきました。

 

梶さんのアランソン公は純真でまっすぐ。ジル・ド・レやジャンヌを大切に思う気持ちに、心打たれました。ジル・ド・レと剣を交えるシーンは泣けました!

 

沢城さんのジャンヌ・ダルクは、ジル・ド・レ達と交流を通して、荒くれた様子からやがて本物の聖女のように変わっていく。それを声だけで表現しているところに感動しました。

 

梅原さんのラ・イルは、ジル・ド・レ、アランソン、ジャンヌの3人の交流を憧れのまなざしで見つめる姿が印象に残っています。いつもどこかさみしそうに見えて、とても悲しい気持ちになりました。

 

津田さんのシャルル7世は、王の苛立ちを品良く表現しているところがすてきです。ひと癖ある利己的な王を魅力的に演じていていました。この王様、かなり好きです。

 

諏訪部さんのリッシュモン大元帥はもの静かで、したたか。さすが軍略家!といった印象。後半、積年の思いを解放したときには、人ではなく悪魔に見えてしまいました。衝撃でした。

 

大塚さんのグラシャ=ラボラスは、人間の行動を冷ややかに見ているところがおもしろいなと思いました。悪魔だけれど常識人。憎めないところが魅力です。

 

でもやはりいちばん感情移入してしまったのは、前回同様リッシュモン大元帥でした!

 

千穐楽恒例のカーテンコールでは、2日間の公演を終えたキャストの皆さんの晴ればれとした笑顔が印象的。バンドによるプレゼント、劇中音楽のメドレーもすてきでした。音楽にあわせてレーザー光線がおどる演出にうっとりしました。

 

キャストの声の演技、音楽や光や炎をはじめとするすべての演出には、皆さんの”命”が乗っていました。魂がこもっていました!

 

それはわたしの心の奥底にまで、強く響いてきました。本当に胸がいっぱいです!

 


この公演のもようを収めたDVD・Blu-rayは2022年6月に発売予定です。SonyMusicShopをチェック!

 

この記事で『シェーヴルノート』に興味を持たれたかたは、ぜひご覧になってみてください。

 

詳しくは公式のホームページや公式ツイッターでご確認ください。

 

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音楽朗読劇Reading Highホームページ

https://readinghigh.com/brand/

 

音楽朗読劇Reading Highツイッター

https://twitter.com/ReadingHigh

 

 

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