アニメ『ブルーピリオド』1話 八虎を変えた佐伯先生の名言3選!

山口つばさ原作。2020年にマンガ大賞と、第44回講談社漫画賞一般部門を受賞。

 

さらに菓子メーカーとのコラボCMも作られるなど話題になっている『ブルーピリオド』がついにアニメ化!

 

わたしは1話をみて、不覚にも泣いてしまった。美術教師の佐伯先生の言葉が胸に刺さったからだ。

 

きっと自分が高校生の頃の気持ちを思い出したから。

そして主人公、矢口八虎(やぐち やとら)が「好きなもの」に向き合う時の感情が、わたしが抱いているものと重なるところがあったからだ。

 

これからわたしが大好きな佐伯先生の名言を追いながら、アニメ1話を振り返ろうと思う。

 

 

 

 

 

①文字ではない言語

「美術は面白いですよ。自分に素直な人ほど強い

文字じゃない言語だから」

 

この佐伯先生のセリフ。わたしは初めて聞いたとき、なんだか意味が分からなかった。八虎とおなじだ。

 

八虎は成績も優秀。人付き合いもそつなくこなす。結果を出すために努力も重ねている。本人いわく、それはノルマをクリアするようなものだという。

 

人に話を合わせて、本心を口にすることはない。なんだかつまらなさそう。わたしにはそんな風にみえる。

 

八虎にとって本当の喜びとは?本当に好きなものは?やりたいことは?いざ進路の選択を迫られたとき、八虎は悩むことになる。

 

しかし偶然みた、先輩美術部員の絵。友人と夜を明かした早朝、渋谷の街で感じた「青い景色」。このふたつが矢虎の感情を呼び覚ます。

 

「私の好きな風景」。美術の授業で八虎は、あの日に感じたままの「青い渋谷の街」を描く。

 

絵を通して八虎の感じた思いが友人たちにも伝わる。「きれい」「八虎にはこんなふうにみえているんだ」と褒められる。

 

そう、「美術は文字じゃない言語」。八虎の素直な感情がストレートに伝わった瞬間だった。

 

ここでわたしもやっと佐伯先生の言葉の意味を知る。きっと八虎も気づいたのだと思う。

 

 

②時間の無駄

美術の授業で描いた「青い渋谷の風景」。八虎はあの絵を描いていたときの感覚や、絵を褒めいてもらえたときの喜びを忘れることができないでいた。

 

絵を描いているとき、自分の心に素直になれる。

八虎は気づいてしまった!

絵を描くことが好きなのだと!

 

その思いを確かめるように八虎は授業中も家に帰ってからも絵を描く!

 

しかしいくら描いても、うまくいかない!

いままで努力すれば結果が出ていたこととはワケがちがう!

こんなことをしていても何の役にもたたない。時間の無駄……!!でも、うまくなりたい!

 

八虎は寝る間を惜しんで描いた絵を、佐伯先生に見てもらう。先生は矢虎の絵を見て、さらに良くなるようにアドバイスする。

 

八虎は佐伯先生の指摘を受けて、自分の未熟さを思い知る。

 

しかし佐伯先生は八虎に言う。

 

「作った本人が好きで楽しんで情熱を込めて作ったものってね

それを見た人も楽しくなっちゃうものなんですよ」

 

八虎の絵画に対する熱意は、先生にきちんと伝わったのだ。

 

 

③動き出した心臓

絵を描くことが好きだ。

うまくなりたい!

でも大学で絵画を学んでも無駄なんじゃないだろうか……

 

絵が好きだからといっても美術大学にいっても、将来安定した職業につける保証はない。

 

八虎は立ち去ろうとする佐伯先生に、美術大学へいくメリットとはなにかと聞いた。

 

機材や資料が充実していること。

同年代の人々の作品に触れられること。

さまざまな技法が学べること。

 

佐伯先生はさらに続ける。「好きなことは趣味でいい」というのは、大人の考えだと。

そして

 

「すきなことに人生の一番大きなウエイトを置くのって

普通のことじゃないでしょうか」

 

と言うのだ。わたしはこれを聞いてハッとした。好きなことで収入を得て暮らしていくなんて、皆ができることではない。

 

でも八虎はまだ高校生。この時期ならチャレンジできるかも!! ぜひさせてあげたい!

 

佐伯先生は「好きなことをする努力家は最強!」とも言う。大学で美術を専攻しようか迷う八虎の背中をさらに押す発言だ。

 

八虎は資金面から、母に私立大学進学は無理だと言われている。自分には国立大しか許されない。

 

けれど佐伯先生は、東京芸術大学・絵画科は日本一受験倍率が高い学科だと告げる。

 

先生は八虎に厳しい現実を見せながら、夢を追いかけてもよいと促したのだ。

 

夢中になれることがみつかった。

でもそれを追い続けることは、かなり厳しい。

困難にぶつかったのは初めてかもしれない。

それでもやり遂げたい!!

 

ついに八虎のやる気に火が着いた。もう誰にも止められない!

 

 

④まとめ

アニメ『ブルーピリオド』をみて、わたしはさまざまな感情を呼び起こした。

 

わたしは八虎の母親の世代。もちろん母親の目線で八虎を応援する気持ちが先行する。

 

しかしその一方で、自分が高校生だったときの気持ちも鮮明に思い出してしまった。

 

美術教師の佐伯先生は、柔らかい口調でズバリ真実を突くような発言が印象的。主人公、八虎の夢を優しく、時に力強く後押しする。

 

佐伯先生のセリフは八虎だけでなく、みている私たちにもたくさんの気づきを与えてくれる。

 

アニメ『ブルーピリオド』は、夢をかなえようと奮闘する高校生たちの姿を通して、大人も元気になれる作品だ。

 

あなたもぜひ、ご覧あれ!!

 

 

 

 

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