音楽朗読劇『ル・レーヴ~ジュール・ヴェルヌの愛した少女~』の感想
この作品はわたしが、2019年にガッツリはまった音楽朗読劇『Chèvre Note~シェーヴルノート~』と同じく、藤沢文翁による原作、脚本、演出の朗読劇です。
作品を紹介します
おうち時間が増えてきた2020年に、企画されたプロジェクト「REMOTE THEATRE」(リモートシアター)。「VOICARION」シリーズの第8作目です。「Take Out Live」アプリで2020年配信されました。
「海底二万マイル」の作者、ジュール・ヴェルヌの青春時代を題材にしたファンタジー作品。
今までの「藤沢朗読劇」のスタイルをそのままに、すべてのキャスト、ミュージシャンが「おうち」で録音して作り上げた作品です。
出演者を紹介します
以下の3組のキャストが同じストーリーを演じています。
Team flower
梶 裕貴 × 戸松 遥
Team ocean
諏訪部順一 × 高垣彩陽
Team mushroom
中村悠一 × 沢城みゆき
感想と期待について
3組とも、おのおの受ける印象は異なりますが、いずれも魅力にあふれています。そのすべてが、疲れていたわたしの心を、優しく包み込んでくれました。
本編のほかに、VOICEパンフレット(各キャスト座談会)も配信されていました。藤沢さんと出演した声優の方々が、Teamごとに対談しています。演技や録音時の貴重な裏話も聴くことができました。
しかし残念なことに、配信は2020年11月で終了してしまいました。
しかし、素敵な作品なので、より多くの方に触れていただきたいです。いつかまた、配信やCDで聴ける日がくることを期待しています。劇場公演をしていただけたら、よりうれしいです。
余談~わたしを癒してくれた『ル・レーヴ』
この作品を配信していたのは、携帯アプリ「Take Out Live」。
いままでの藤沢朗読劇の作品とは違い、常に持ち歩いている端末で聴けるのがうれしいです。
2021年3月。『ル・レーヴ』が携帯電話に入っていて、良かった!と思ったことがありました。実父がなくなり、実家に帰ったときのことです。
実家に滞在中、告別式までの1週間は、よく眠れませんでした。さらに目覚めても悲しくて、悲しくて。でも、泣きたいけど泣けないのです。
横になったまま、携帯電話をいじっていたら「Take Out Live」が目にとまりました。これまでも『ル・レーヴ』を聴くと、号泣していました。今これを聴いたら涙が出て、気持ちが楽になるかもしれない…。わたしはそう思い、アプリを開きました。
そして物語が佳境をむかえる頃、わたしはやはり、大泣きしていました。今日1日分の涙を流すくらい…!
すると物語が終わる頃には、不思議と心が軽くなり、すっきりと布団からでることができました。
それから告別式が終わる日まで、毎朝、各Teamを順番に聴きました。
わたしは、この1時間の朗読劇に、悲しみの底にあった心を救われました。悲しいけれど、最後はなぜか、爽やかな気持ちになれるストーリーだからでしょうか。
今回の出来事で『ル・レーヴ』はより一層、わたしの心に残る作品になりました。
おまけ~参考にご覧ください
・藤沢朗読劇、そして『Chèvre Note~シェーヴルノート~』については、「note」の記事に詳しく書いています。よろしければこちらもご覧ください。